別れ道での約束
いろんなことを話して、歩く時間。

大智のことをいろいろ知ることが出来る貴重な時間だった。

私のことも話した。

お互いがお互いのことを知る楽しい時間だ。


学校に着くと、私の教室の前で「またね」と別れる。


「毎日、仲良く登校しているねー」


光太くんがニヤニヤしながら、言う。


「ほんと、本当。それなのに付き合っていないなんて、変だよ。何で?」


前の席に座る友だちの田島千紗が振り向く。


「何でって言われても、ただ一緒に登校しているだけだし」


楽しい登校時間に私は満足しているのだから、そっとしておいて欲しい。
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