別れ道での約束
「絵本なら北海道でも書けるよな?」


「えっ?」


「一緒に北海道に住もうと約束したの覚えている?」


大智は立ち上がって、教会のドアを開けた。


入り口には6年前と同じように「ご自由に見学ください」という看板があった。


「咲良、来て。智咲もおいで」


大智が私たちに向かって、手を差し出す。


私は大智の手を取る。

智咲は私の左手を握った。


大智に手を引かれて、3人で中に入っていく。


「わあ!おかーさん、すごいね!」


智咲は初めて見る教会に目を輝かせる。


「咲良」


立ち止まって、大智が私の名前を呼ぶ。


「約束通り、結婚しよう」
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