別れ道での約束
「卒業する時に辛い思いをさせるかもしれない。悲しませてしまうかもしれない。それでもいいの?」


「うん、いいよ。それでも今を一緒に過ごせるなら」


「でも、やっぱり…友だちという関係じゃだめ?」


なかなか大智と意見が一致しない。

でも、私は折れない。


「友だちじゃ、他の女の子と変わらないよ。あたしは大智の特別になりたいの」


「今でも咲良は俺にとって、特別で大事な女の子だよ」


「でも、友だちのままでは特別だと思えない」


大智の特別だという言葉は素直に嬉しい。

でも、大智の彼女だというほうがもっと嬉しいし、もっと特別だと思える。


どうしたら、分かってくれるのかな?

それとも私が我がままなのかな?
< 62 / 261 >

この作品をシェア

pagetop