別れ道での約束
「俺も咲良の彼氏になりたいよ。咲良は俺のものだっていう安心も欲しい」


「だったら、あたしの彼氏になって。大智はあたしがもし他の人と付き合うことになっても平気なの?」


「平気じゃない!そんなの嫌だ。絶対に咲良を俺のものにしたい」


大智が私の手を強く握った。


「あたしだって、大智じゃなくちゃ嫌…」


大智の手を握り返す。


「そうだよな…、今から嫌な思いをする必要はないよな?」


「うん」


「卒業の時はどうなるか分からないけど、その時考えるか?」


「うん、そうだよ。今から考えなくてもいいと思う」


どんな未来が待っているかは分からないけど、今を後悔したくないし、今を正直な気持ちで生きたい。
< 63 / 261 >

この作品をシェア

pagetop