青空バスケ―3rd―
頼りになるってみんなが蓮ちゃんを頼ってた。
あたしも大和も。
だから……きっと蓮ちゃんは弱音を吐けなかったんだと思う。
思えば……あたしはいつも蓮ちゃんに何か相談とかしてたけど、蓮ちゃんは黙ってそれを聞いて、あたしに道を示してくれて……蓮ちゃんから何かを聞いたことはなかった。
友達なのに……
大事な仲間なのに……
だから……今回はあたし達が力になってあげたい。
蓮ちゃんの笑顔を……取り戻してあげたい。
高校を卒業しても……
バスケ部じゃなくなっても……
ずっと……ずっと、あたし達の関係は変わらないから。
「……俺………」
蓮ちゃんが何かを言いかけた……その時だった。
「蓮」
聞いたこともない女性の声があたしの耳に響いた。