青空バスケ―3rd―
「アンタ、蓮とどういう関係なのよ!」
「え……どういうって……。
友達……ですけど」
それでも蛯原さんはあたしを睨む。
何……あたしこの人に何かしちゃったのかな……。
ていうか、そもそも蓮ちゃんとどういう関係で……
「さっきから見てたけど、随分親しそうだったじゃない!
受け止めるとか、味方だとか……」
この人……いつからいたんだろう……。
「マユミ、友達だって言ってるんだから……」
「まだ分からないでしょ!
大体、蓮にそんなもの持たせて……アンタ、一体どうするつもりだったのよ!」
「どうするって……一緒にご飯でも食べようかと……」
「はぁっ!?」
蛯原さんの目が更に鋭くなった。
あたし……自分で墓穴掘った……!?
蛯原さんが怖くて、もうどうしたらいいか分からなくて……
助けを求めようと蓮ちゃんの方を見ると、あたしはあることに気がついた。
「…………………」
蓮ちゃんはある一点をじっと見つめていた……。
あたしがその視線を辿っていくと、その先には……
「マユミ、やめなって……」
暴走する蛯原さんを必死で止めようとする梨子さんの姿……。
蓮ちゃん、もしかして……。
あたしは何かを感じ取った。