青空バスケ―3rd―
「萌!!」
公園に着くと、萌ちゃんはすぐに見つかった。
お父さんが駆け寄り、その小さな体をギュッと抱きしめる。
「パパ……?」
「何で一人で勝手にどこかへ行ったんだ!!」
お父さんの怒鳴り声に萌ちゃんがビクッと反応した。
「先生方にも迷惑かけて!!
みんながどれだけ走り回って探したと思ってるんだ!!」
「ごめっ……なさい……」
萌ちゃんの目にうっすらと滲む涙。
親子の問題だから、あたしが口出しするのはどうかと思ったけど……
……でも、お父さんには萌ちゃんの話をちゃんと聞いてほしかった。
「……お父さん」
あたしが声をかけると、お父さんは怒鳴るのを止めてこっちを見た。
「お父さんの気持ちは十分に分かります。
だけど……萌ちゃんの話も聞いてあげてください」
「萌の……?」