青空バスケ―3rd―
「洋輝にとって今年のウィンターカップは特別な思い入れがあったんだ……。
この大会が終われば、きっと洋輝だってキャプテンとして自信が出てくるって……そう言ってたのに……」
秋山の目からは……今にも涙がこぼれ落ちそうだった。
「なのに……俺がそれを潰した……」
……秋山と飛田は一年の頃から仲が良かった。
クラスでも部活でもいつも一緒にいたし、お互いにお互いの弱点を分かっていて、それを教えてあげられるような仲だった。
飛田がキャプテンに選ばれた時も、秋山は飛田本人より喜んでいて。
飛田に自信がないことも分かっていた。
だからこそ……今回のことは、秋山にとっては重たい現実で……。
「俺……どうしたらいいんだろう……」
秋山の顔は……とても辛そうだった。
俺はかけてあげる言葉が見つからず……ただ秋山の背中を擦ってやることしかできなかった。
……自分の無力さを感じた。