青空バスケ―3rd―
「……同棲しないかって言われたの」
「え、大和に?」
あたしはゆっくり頷いた。
「……でも、無理だと思う」
「岬……」
「今のあたし達が一緒に暮らしても……良いことは何もないと思う」
……あたしはアイスティーを一口飲んだ。
蓮ちゃんは頬杖をついたまま黙っていたけど……あたしの顔を見てゆっくりと口を開いた。
「それでいいのかよ、お前は」
「……いい」
「ま、岬の気持ちも分からなくはないけどな。
大和は一つのことに夢中になると他のことに目が行かなくなるし」
分かってる。
大和の忙しさも、生徒達を本当に大事に思ってるってことも。
あたしだって同じ先生だもん。
園児のことは大事だし、仕事も大切。
でも……それでも、もっと一緒にいたいって……会いたいって思ってしまうあたしはワガママなのかな……?