青空バスケ―3rd―

次の日。

あたしはいつものように幼稚園で子供の相手をしていた。


「栞奈せんせー!
なっちゃんが気持ち悪いって!!」

「え?」


他の子からそう言われ、なっちゃんのところに行くとなっちゃんの顔色が悪かった。


「なっちゃん、どうしたの?
どこか痛いところとかある?」

「あたま、いたい……」

「頭か……」

「せんせー……きもちわるい……」

「よしよし。
じゃあ、とりあえず……」


あたしはなっちゃんをベッドに寝かせようと、教室から出そうとした。

……その時だった。


「返してよ!!」

「先に使ってたの、僕だもん!」


振り返ると、男の子二人がケンカをしていた。

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