今…君のために出来る事 今…君のために生きる事
最終章 恋愛なんて…
「行ってきます。」
太郎が逝ってからも…何も変わらない毎日。私は久しぶりに街へ出た。…落ち込んだりもしたけど…私は私…何も変わらない。過去も今も…その先も…。
「あれっ?」
そんな事考えてたら…、勝手に…涙が流れてた。何で?自分でもわからない…。いや、わからない振りをしていた。
本当は…きっと変わったんだって思う。大切な事を教えてもらって…変わった私…。
太郎がいない街、そして私…。もう…私は…過去の私じゃない…。誰かと誰か…その繋がりが…私を強くしてくれた。そしてそれが…本当の私を…教えてくれた…。
私も…誰かの為に、太郎が…してくれたみたいに、きっと生きれるって…。
そんな太郎を…本当に今更だけど、出逢った時から…私は好きだったのかもしれない。
(…知ってたよ…)
空を見上げたら…そんな声が聞こえた気がした…。
「…太郎…ありがと…。」
ひとり…空を見上げながら言う私…。こんな私でも…誰かを好きになれた…。もう…太郎みたいな男には…出逢わないかもしれないけど…悲しみは…残ってるけど…、それ以上に…温かい何かが…胸の中に残ってた…。
そんな私にも…夢というか…目標が出来ていた。それは…何も変わらない毎日だけど…今も明日も…一生懸命に生きる事…。
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