私の冷たい年上彼氏
俺が聞くと、理紗はしばらくポカーンとしていた。
「へ......?」
「帰って来た時に、一緒にいた男」
こんな事聞くのは、本当にかっこ悪いと思う。
まぁ...、俺が嫉妬した、って事になるし......。
「あ、それって、秋人先輩の事?」
どうやら、あの男は、秋人先輩というらしい。
「バスケ部の先輩で、時々、家まで送ってもらってるんだ」
そう言って、ふにゃっと笑う理紗。
......そういう事か。
理紗は、その秋人とかいう奴が、自分の事を好きだと気付いていない。
それをいい事に、理紗を送ったりしてる、って事か...。