君に Ⅰ
「だって私、
舞歌の親友だもん。
親友のこと信じないって、ちょっとひどくない?」
俺は校舎のほうを見た。
俺は、ポツリと「そうだな」とつぶやいた。
舞歌に、こんな素敵な親友がいて、幸せだな・・・。
そして、突撃隊の合図が鳴った。
いっきに人が校舎の中に入っていく。
俺は祈った。
(舞歌に、舞歌にまた、あの素敵な笑顔を見るために、あのきれいな声を聞くために、あの愛しい手を握るために、俺は、信じよう。
舞歌にまた会うために。)