君に Ⅰ

その後は順調だった。


校内に入って、そこらじゅうを探した。

それで、廊下の端っこのほうであたふたしている犯人を煙で眠らせて、拘束。



犯人は捕まえた。





だが、





舞歌がどこにもいなかった。




ただひとつの手がかりが、廊下の壁にこびりついた、






真っ赤な血。



これを見た真琴は気を失った。



俺は、嘘だとつぶやきながら、校内を走り回り、校舎の周りを走り回った。


でも、舞歌は



どこにもいない。



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