君に Ⅰ

「他の女に取られないように気をつけてね・・・。」

「・・・うん。」


ちょうど面会時間の終了を知らせるチャイムが鳴った。

「そろそろ行かなきゃ。あとどのくらいで、こっちに来れる?」

こっちとはきっと学校のことだろう。

「あと一週間くらいは休養しろって言われてるから・・・。」

「そっか・・・。じゃあ、舞歌が来るのを楽しみにしてるからね!それまでは、面会には来ない!!」


「え!!」

「だって、久しぶりに会ったほうがなんか嬉しいじゃん??」

あまり納得はしないけど、とりあえずうなずいた。


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