君に Ⅰ
私は、そのまま呆然と立ちすくむ。
周りから会話が聞こえる。
「うわー。加藤さん、りこに狙われたよー。」
「りこって、けっこうめんどくさいよね。」
「お金を使って友達奪ったりとか、家を追い出させることもあるらしいよ。」
「うわぁー。うちらも、ちょっと離れたほうがいいかもしれないね。」
「そうだね・・・。離れよー。」
私は、その話を聞いてショックを受ける一方で、まっちゃんは私のほうに戻ってきてくれると信じていた。