君に Ⅰ

いじめ



次の日。

学校に来ると、いつもはすぐ私の席に来るまっちゃんの姿がなかった。

教室を探してみると、まっちゃんはお手洗いに行っていたらしく、廊下から入ってきた。

「まっちゃーーん」

呼びながら、まっちゃんのほうに向かう。

すると、まっちゃんのすぐ後ろから

「まことぉーー!!ちょっと聞いてよー!!」

という甲高い声が。

赤桐 りこ。

宝石ショップで有名な家系である。


すると、りこはいつもつるんでいる2人の女の子と一緒にまっちゃんのほうへ行った。

まっちゃんは私のほうを一瞬心配そうな顔で見たが、そのあとりこに引っ張られるようにして教室を出ていた。

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