君に Ⅰ

「だが、お前がため息をついていた理由がよくわからない。」

「実は、最後に会った日に、あまりにも傷ついてる感じで、涙浮かばせてる舞歌を見たら、なんか・・・。」




「ムラムラしちゃったか。」

「・・・。」

「ぞっこんだな。お前。」

「それで、抱きしめたんだよ。」


・・・瞬、馬鹿だなって顔してる・・・。


「馬鹿だな。」


・・・当たったよ。

「馬鹿かもな。」



「お前も、同じ状況になったらわかるさ。」


「っふ。どうだろうね。」

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