君に Ⅰ
「誰だ!!」
「あら。あなたじゃないの。」
りこが私を睨む。
まっちゃんは私の顔を見ると、泣きながら、私のほうに走ってきた。
「まい!!」
「まっちゃん!!」
「怖かったよーー・・・。」
「うん。もう大丈夫だよ。」
「まあ。ばかばかしい。
こんな友達ごっこすぐに終わるわ。」
りこは私たちを馬鹿にしたような目で見てきた。
「私たちは、友達ごっこでやってるわけじゃない。」
「りこ、本当は友達いないんじゃないの?」
すると、りこの顔から血の気が引いた。
とても怒りに満ちた顔になる。