君に Ⅰ
「そっか・・・。ところで、話のこと聞かせてくれるかな?」
すると、木村は目に涙を浮かばせながら、しゃべり始めた。
俺は静かに聞いていて、分かったことがいくつかあった。
1つ目は、最近はりこが学校に来ないということ。
2つ目は、舞歌がいじめのことのほかに、すごく悩んでいることがあるということ。
3つ目は、最近は、いじめがなくなりつつあること。
「・・・そうか。」
「いじめがなくなってきているのは嬉しいことなんですけど、なんか毎日まいが悲しそうに生活してて・・・。」
「でも、どうして俺にそれを?」