君に Ⅰ
「悲しい理由が、私はあなたが原因だと思うからです。」
「え・・・。」
俺が、ショックを受けていると、詳しく説明してくれた。
「あなたがいじめを企てた張本人と勘違いしているからです。」
そこで、俺は考える。
「どうして、俺がいじめをやろうと考えた張本人だと舞歌が苦しむのか?」
すると、木村は何かを知っているような、いたずらっ子のような笑みを浮かべてこう言った。
「あなたが、1番知っていると思いますよ。ご自分も同じ気持ちでは?」
「・・・。」
俺には舞歌に対する思いはあるのは確かだが、彼女にもあるのかどうか分からない。
少し苦笑いをしていると、大きな声で笑い出した。
「ははははは。頑張って。
私は、あなたのことを応援してますよ。」
そういうと、木村は屋上から立ち去った。