気づいてよ…
「まぁな…朝から落ち着かない」
クラス替えごときで緊張なんて。
他の奴が聞いたら笑うだろう。
「そっか、まぁ、もし俺が一緒でお前が美羽ちゃんと離れても俺が守っておくから」
秀斗は真剣な顔で言ってくれる。
そんな秀斗だから友達になれたんだ。
俺は他人の恋愛を笑う奴が嫌だから。
「サンキューな」
俺も秀斗になら素直にお礼も言える。
「美羽」
「お帰りなさい、奏くん」
美羽は勉強していた手を止めて俺を振り向いた。
そして、俺の隣にいる秀斗に気がついた。
「おはようございます、秀斗さん」