気づいてよ…



「まぁな…朝から落ち着かない」


クラス替えごときで緊張なんて。


他の奴が聞いたら笑うだろう。


「そっか、まぁ、もし俺が一緒でお前が美羽ちゃんと離れても俺が守っておくから」


秀斗は真剣な顔で言ってくれる。


そんな秀斗だから友達になれたんだ。


俺は他人の恋愛を笑う奴が嫌だから。


「サンキューな」


俺も秀斗になら素直にお礼も言える。


「美羽」


「お帰りなさい、奏くん」


美羽は勉強していた手を止めて俺を振り向いた。


そして、俺の隣にいる秀斗に気がついた。


「おはようございます、秀斗さん」



< 8 / 247 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop