騙されないんだからネッ!【完】



自室に向かう途中


「久しぶりだな、夏」


………。

もう会ってしまったではないか


私を夏と呼ぶ人なんて1人しかいない


「お久しぶりです…
皐月お兄様…」


「…なぁ、夏
オマエ17歳になったんだよな?」


「はい
皐月お兄様は21歳でしたわよね?」


「あぁそうだ
夏も17歳かー…
ならそろそろ言ってもいいかな…?」


………?


何のこと?


「とりあえずさ、今日1日オレと一緒にデートしよっか?」


「で、デート!?」


「うん、デート
いいだろ?
何かダメなこととかあんの?
夏に彼氏とかありえないしさ…」


……いますよ

光希という婚約者でもあり彼氏が…


「…………」


「え…
もしかして彼氏いた…?」


「…います」




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