騙されないんだからネッ!【完】




「夏は…

栗山家の養子じゃないんだ…」


え……


「でも…
お母様たちが話してるの聞いたんだよ?」


「聞き間違いだろ?
だって皐月と夏希を聞き間違えても無理はないし」


「ホントに…?」


「あぁ
夏の17歳の誕生日に言おうと思ってたんだ
ごめんな?黙ってて…
夏が悩んでたの知ってたのに…」


涙が出てきた


ホントなんだ…


私は栗山家の実の子どもなんだ…


「ありがとう…皐月お兄ちゃん…
皐月お兄ちゃんは辛くないの?」


「オレは引き取られた時のこと覚えてるからなー
辛くなかったかな
親は出来るし可愛い妹も出来るしな」


「うわぁーーんっ!」


久しぶりにお兄ちゃんに抱きついた


お兄ちゃんの懐かしい匂いがした


昔はよく遊んだなー…










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