はなおの縁ー双葉編ー
「あの、今日はどうしてここへ?」

約束の日ではなかったから聞いた。

「、、、、君に逢いに。」

えっ?

目を合わせることなく彼はつぶやく。

でも今は、、、。

「ごめんなさい。今日はお帰りください、もう、本格的に勉強しないと。」

それを聞いて彼はにっこり笑ってこう言ってのけた。

「じゃあさ、こういうのはどう?無給で家庭教師というのは?」

「は?」

これにはおどろいた。

あたしの勉強を見てくれるというの?

彼は一通り教科書の種類を見てから、

「ここの科目をほとんど君に教えることが出来ると言ったら君、どうする?」

今度はあたしが面食らった。

「、、、、、全部ですか?」

半信半疑の眼差しで聞いてみた。

すると、

「こう見えても、俺は今のところ首席で通ってるんだが。」

えええええええ~~~~っ!!!
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