はなおの縁ー双葉編ー
とりあえず、手始めに国語、古典、漢詩をやってみることにした。

30分程度で3科目問題なしとされた。

次は外国語3科に入ろうとした時、

「ご飯お持ちしました~!」

と襖の向こうから声がして、襖が開いた。

女中のおすまさんがお昼ご飯を2人前、多分おばさんに言いつけられたのだろう、中へ運んでくれた。

「おすまさん、ありがとう、忙しいのに。」

と労うと、

「何言ってんのさ。いつものことでしょ?頑張ってよ、ああそれと、夏葉ちゃんがお世話になります。どうぞよろしく。」

と彼にまであいさつして出て行った。

ご飯を目にして急にさっきの空腹感が猛烈に甦ってきて、その瞬間、お腹の虫が泣き出した。

「!」

もう、顔は真っ赤だった。

「夏葉ちゃん、お腹すいてるの?昼飯まだ?」

くっくっく、と笑いながら聞いてくる。

「、、、はい。」

もう、泣きたいくらい恥ずかしい。

「じゃあ、ひとまず、腹ごしらえから始めるか。食べようよ。」

と優しく声を掛けてくれた。

お腹も空き過ぎていたし、早く勉強を始めたかったのでさっさとご飯はすませてしまった。
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