その瞳が、嫌い
「来ると思った」

個室から出てしまった私を、要はネクタイを緩めながら悔しいほどの笑顔で出迎えた。

「ガッコ、行ってみない?」

「えっ?」

「懐かしついで」

「要!?」

ニコリと笑う要に手を引かれて店を出てしまった。

学校は本当に近くだからまたすぐに戻ればいいよね? なんて自分に言い訳して。



「ほら、手貸して」

「お、怒られるんじゃない?」

「大丈夫、ほら」

「……」

二人で塀を乗り越えて、体育館の裏へ。

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