GORIO-ゴリオ-
余りに驚き過ぎてしばらく放心していると、
『おーい大丈夫かー?』なんて間抜けな言葉をかけながら、ゴリオが私の目の前でヒラヒラと手を振っていた。
ヒラヒラと振っている腕が……毛深い!
じゃなかった…
確かにゴリオの腕は毛深いけれども、
今はそんな事を言ってる場合ではない。
セックスした仲って…
1回ヤっちゃった仲だなんて。
この……
「ケダモノが…!」
ゴリオだから確かに限りなく獣に近いけど、
それにしたってその下半身が……
「ケダモノめが…!」
そんな所までゴリラ化しなくたっていいだろう!と軽蔑の眼差しでゴリオを見つめる。
すると珍しくゴッツイゴリオが身体をちょっぴり縮こまらせながら言い訳をし出した。
『仕方ないだろう!俺も男なんだ!あんな肉感的な先輩に誘われればついて行きたくもなる』
さっ、誘われれば!?
と言うことはあの美人な先輩の方から誘ったと言うのか!
このゴリラを!?
コンプレックスだらけの私には、女から男を誘うという行為自体が信じられなかった。
そしてその事実を聞いた瞬間、私の中では先輩のあだ名が"猛獣使い"に決定した。
いくらボンキュッボンの肉感的な体をしていても、スレンダーでか弱そうな先輩なのに、
こんなゴリラに自分から挑むだなんて…
先輩!肉食女子過ぎます!