GORIO-ゴリオ-
先輩の方が私よりも余程ゴリコに近い気がするのは私だけだろうか…。
やはり人は見かけじゃ分からないものだ。
外見がゴリコのようでも心はチキンな私みたいな人もいれば。
外見がか弱そうな美女でも心がゴリコという事もあるのだ。
恐るべし肉食女子。
やはり自分の容姿に自信のある人はやることが違う。
私なんて自分のコンプレックスに負けて、こんな偽りだらけの告白をしていると言うのに。
ゴリオは先輩とは1度だけの身体の付き合いだと言った。
それじゃあ…
「先輩とは付き合ってないのね?」
『あぁ』
バツの悪そうな顔で頷くゴリオに少しだけホッとする。
だけどまだまだ安心は出来ない。
先輩とは1度きりの身体の付き合いだったかもしれないが、もしかしたら他に本命の彼女がいるかもしれないからだ。
念を押すみたいで嫌だけど、彼女がいないかどうか確認してみる。
「じゃあ今付き合ってる人はいるの?」
今も昔も付き合ってる人なんかいたら嫌だけど、事実は確認しておかなければならない。
恐る恐る尋ねる私に、
『いない。』
とゴリオは即答した。