【短】悲観的恋愛物語
「メール…例えばその片想いの女の子から、何てメールがきたらうれしい?」


「は?」


ビックリした様子の和泉くん。


「あ、あたしも…片想いしてるんだよね」


「へー?」


「久々にメール送ろうと思うんだけど、何て送ればいいか分からなくて…」


何だかいい答えをくれそうな気がしたし、今のあたしが一番うれしいお礼!!


「ふーん…なるほど」


少し考える和泉くん。




「少しだけね、その人和泉くんに似てる気がするの」


「俺?」


「そう。ちょっとしたことでお礼するとかって言う、しっかりした人なの」


思い出したら、少し笑えてしまう。


「お礼?…その好きな人とどこで知り合ったの?」


「え…んー忘れ物をあたしが警察に届けたのがきっかけかな」
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