Sales Contract


そうこうしてるうちに、お姉ちゃんのマンションに到着した。

近くの駐車場に車をとめ、中に入る。


「こんな所に住んでたんだ…」


ここまできて、やっと緊張してきたみたいだ。


「来るのは初めて?」

「うん、だいたい俺の家まで来てくれてたから」


ふたりの思い出は、しいて聞きたくなかった。


「深呼吸しなくて平気?」

ふざけて尋ねたのに、本当に彼は息を大きく吸った。

「大丈夫」


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