Sales Contract
「千絵…久しぶり。
隣の子が例の秋本くん?」
「初めまして、秋本勝也です。
今日はいきなりすみません…
先生には高校時代にすごくお世話になったので、今日は改めてお礼を言いたくて伺いました」
あたしが答える前に口を開いたのは勝也くんだった。
そして優しい笑顔で昨日用意したという差し入れを春樹に渡した。
さすがサービス業をやってるだけある。
これじゃ好印象を持たない人なんていないだろ…
なぜかあたしはこんな気まずい状況を冷静に客観視していた。