河の流れは絶えず~和泉編~
仕方なく、俺はその手に従った。

奥の席に腰掛けた女将さんと向かい合う形で腰を下ろした。

「なんだよ、おばさんの詮索好きには乗らないぜ?」

幾分、ふてくされ気味にして言ってみた。

「どうだい?少しは進展したのかい?」

にやにやしていやがる。

、、、くそっ!

「亀の歩み程度には。」

「まあ、なんだね、この子ときたら!せっかく助け舟だしてやったってのにねえ。よりによって亀、だなんてさ。」

と呆れ顔だ。
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