河の流れは絶えず~和泉編~
仕方なく、二人で座り、しばらく待った。

「甘い物、好きなんですか?」

と幾分笑いを堪えて聞いてくる。

「うん 、、、、。まあ、、、、。好きです。」

酒も好きだし、煙草も好きだよとまでは言わなかったが。

「あたしも、ここのは好きなんです。子供のころから食べているし。」

店の中を見渡した。

確かにここの餅は美味く、隣町から買いに来るのは当然としても遠方の町から買いに来ている人も見かけたこともあり、その評判はつとに知れ渡っていた。

しばらくして、女将さんがやってきた。

盆にはみつまめが2つのっている。
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