河の流れは絶えず~和泉編~
「なんだよ?」

またおばさんの性格で俺たちのことに首を突っ込んでくるんじゃあないかと呆れていたが、意外な話をしてくれた。

「あの子がさ、自分の、特にその話を自分からすることはないんだよ。このあたりの人はみんな知っているから、心ないやつはさ、あの子を大人でもいじめたんだよね。でも、ああいうやさしい子だろう?みんながほっとかなくてさ、みんなの気持ちが分かる分、自分は不幸な子なんだというのを絶対見せないんだよ。」

そう一息に話をしてやおら俺を見てため息をついた。

「でも、、、。それなのにあんたにはその話をしたんだねえ、あの子は。、、、これがどういうことかわかるかい?」

「、、、いや。」

「あの子はさ、浩さん、あんたのこと物凄く信用しているはずだよ。」

そうなんだろうか?
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