蕾~桜の木の下で~
さすがに2時間経っても帰ってこない唯が心配になり、学校中を探し回った。
音楽室、化学室、美術室、体育館...はいないか。
今日は文化祭準備期間中で部活休みだし。
2年生の教室も、3年生の教室も全部探したけど、見当たらなかった。
「もういいって、彼方。
なんかあったのかもしれないだろ?」
「でも...」
「今日は諦めよう。もしかしたら帰ってるかもしれないし...な?」
「...うん。」
「時間も遅いしな。」
「...うん。」
浩介に促され時計を見て、ハッっとした。
「えっ、もうこんな時間!?」
時計の針は8に差し掛かる頃だった。