小悪魔ちゃん

何だか居心地が悪くて、カバンを置くとすぐに教室を出た。

まだ時間はあるから、少しその辺ブラブラしてこようかな……。

そんなこと思いながら廊下を歩く。


一人ぼっち。


小学生の時は何とか友達を作ろうと頑張ったけど、その努力が無駄だと中学で分かり、それからはずっと一人。


別に何も悪いことはしてないけど、女子からは好かれないってことは痛いほどよく分かってる。


だから……無理して作ろうとも思わない。

上辺だけの関係なんて……。


だけど……



あたしはあるクラスの前で足を止めた。

そして、中をそっと覗きこむ。


「……いた」


友達の輪の中心にいる、彼。

特に話上手ってわけでも、特別にイケメンってわけでもないけど……どこか人を惹き付ける何かを持っている彼。


保坂悠。


こんなあたしを唯一心配してくれる人。


そして……あたしの……好きな人。

< 40 / 71 >

この作品をシェア

pagetop