小悪魔ちゃん
何だか居心地が悪くて、カバンを置くとすぐに教室を出た。
まだ時間はあるから、少しその辺ブラブラしてこようかな……。
そんなこと思いながら廊下を歩く。
一人ぼっち。
小学生の時は何とか友達を作ろうと頑張ったけど、その努力が無駄だと中学で分かり、それからはずっと一人。
別に何も悪いことはしてないけど、女子からは好かれないってことは痛いほどよく分かってる。
だから……無理して作ろうとも思わない。
上辺だけの関係なんて……。
だけど……
あたしはあるクラスの前で足を止めた。
そして、中をそっと覗きこむ。
「……いた」
友達の輪の中心にいる、彼。
特に話上手ってわけでも、特別にイケメンってわけでもないけど……どこか人を惹き付ける何かを持っている彼。
保坂悠。
こんなあたしを唯一心配してくれる人。
そして……あたしの……好きな人。