あなたがいたから

女の子は急に話し出した。



今思い出したという感じの声で、



「あっ!そうそう言い忘れてた。
あんたにはもう仲間なんて…友達なんていないよ。
あぁーあ。可哀相に。
あななの大事な大事な友達にも嫌われていたなんて…つくづく呆れちゃうわよね。」



女の子は笑いながら言った。


女の子の嫌な笑いに未来は泣き出したいのを我慢しながら叫んでいた。



「嘘だ!そんな訳ない。あたしが嫌われてたなんて…」


未来の言葉に女の子は呆れた顔で言う。



「嘘じゃないよ。
だってさっき、教室であんたの友達だった人達も一緒になってあんたのことを笑ってた。
気付かなかったの?
本当にお気楽な人だよ、あんたはさ。
だから、あんたは嫌われたのよ。
というゆり、利用された感じじゃない?」



女の子はそこまで言うと笑いながら、6年1組の教室に戻ってしまった。



未来は『嘘だ!』と呟きながら、さっきの出来事を思い出していた。


思い出してみると、女の子が言っていたように未来の友達は笑っていた。


とても嫌な笑いで…。



未来は信じたくないいっしんで泣いていた。


『嘘だ。嘘だ。』と何度も何度も呟きながら。



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