あなたがいたから

その女の子はニッコリとかわいらしい笑顔を見せた。



「未来ちゃん。昨日はごめんね。
そして、ありがとう。あたしを庇ってくれて。
おかげで、あたしはいじめられなくなったよ。」



女の子のかわいらしい笑顔は消え、冷酷な顔をしていた。



未来はその豹変ぶりに驚いた顔をしながら、今脳裏に通り過ぎたことを聞いていた。



「まさか!あなた…
わざと、あたしに自分がいじめられているところを見せたの?」



女の子は冷酷な顔のまま、クククと笑いながら答える。



「さすが、未来ちゃん!頭だけはいいよね。
あんたの言うとおりだよ。あんたなら庇ってくれるってね。
あんたみたいな人一番正義感が強い人には得にね。
おかげて助かったよ。これでもういじめられなくてすむしね。」



女の子の意外な答えに未来は驚きを隠せないようだった。



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