わがまま猫男子いりませんか?
何も言わないあたしに、リーダー格の女は近づいてきて、

「本当にブスねぇ」

と、鼻でフンとあたしをせせら笑った。

今まで聞き流していたけど、今のはさすがにイラッときた。

怒鳴りたいのをすんでのところでこらえ、我慢する。

「とにかく、今後一切龍に馴れ馴れしくしないでよね」

リーダー格の女が腕を振り上げた。

パシンッと乾いた音がして、女達は笑い出した。

数秒遅れて感じる頬の痛み。

あたしはキッと女達を睨み付ける。

女達は、それをなんでもないように受けとめると、笑いながら教室を出ていった。

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