若葉町物語
「千花ちゃん、もう痛くない?」
「うん、もう大丈夫だよ。心配してくれてありがとう〜」
そう言って、私はちぃすけの手を握った。
握った手は小さく、かわいかった。
しばらくすると、お昼の担当の看護婦が来た。
「はじめまして。お昼の担当をさせてもらう、安藤 瞳です」
体温計を渡され、それを脇の下に挟む。
ピピピッという音がして、それを出すと、37.2度…。
「微熱があるね…。後で、点滴抜きに来るから」
安藤さん体温計を消毒してから、ちぃすけに渡した。
そのまま安藤さんは点滴を抜くために道具を取りに行ってしまた。
安藤さんって…顔はきれいだけど…なんか恐いかも。
「あの人、性格キツいから気を付けなよ」
ちぃすけ…小3のくせに鋭い。