若葉町物語
「ちぃすけ、夕飯だよ。頑張って食べてね」
ちぃすけと呼ばれた子は、小学校3、4年生ぐらいなのに、大人のような表情をしていた。
私の視線に気づいたのか、私の方を見た。
けれど、すぐに逸らせれてしまった。
それから私は夕飯を食べて、回集に来たおばさんにカーテンを閉めてもらってから眠りについた。
しかし、すぐに痛みで目が覚めてしまった。
着ていたTシャツは汗でびしょびしょで気持ち悪かった。
「…っ。はぁ、はぁー」
痛みで、思わず息遣いが荒くなる。
噴き出すような汗は止まることなく、額の上で流れる。
いつに間にか、顔は汗と涙でぐちゃぐちゃだった。
「大丈夫?」
か細い声にハッとしてみると、隣のベットの女の子が車椅子に乗って心配そうにカーテンの間から私を見ていた。