月詠姫〜癒しと鬼一族編〜
雅side

あの笑顔は反則やろ…っちょっとドキッとしてしもた…女に惚れるなんてー…

「みーやーび♪」

「…桜華…俺、どないすればええんやろ…」

「何が?」

「……何でもあらへん…」

「変な雅!!まぁ、いつもの事か♪アハハハッ!!」

アイツ…めっちゃ腹立つわぁ〜…せやけど、ホンマに変かも…3日前に会った普通の女ー…

最初は"異世界"から来た月に興味を持っただけだった…せやけど、だんだん熱くなる俺の体ー…

俺ー…アイツの事…





月sideー…

「ふぅ〜…」

宴会の間から抜けて、部屋の前にある縁側で休憩していた。私は嬉しかったー…ごく普通の女で、異世界から来た私をこんなに歓迎してくれる…なんて優しい人達なんだろう…

「月」

「あ、東雲…」

「……隣、いいか?」

「うん…」

まただー…心臓がドキドキ言ってる…東雲を見ると、心臓が早くなる。

「……俺は、アイツらが好きだ」

「え?」

「勿論、月も拓真も伊織も…」

「東雲…」

東雲の横顔が、月明かりに照らされて輝いていた。私達はただ静かに、夜空を見つめていたー…
< 53 / 75 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop