隠し蔵書ノ古書物語
「もう!修一さん!終わったんなら急かさないでください!」

早歩きで歩いていると、真子はつながれた手をジタバタと解こうとする。

色素の薄い長く美しい茶髪が揺れる。

「真子、おかしいと思わない?あの使用人。」

そこまで高くはない身長の修一真子を見下ろす。

確かに、あの使用人の動揺の仕方は怪しい。

が、犯人のそれとは違う。

「、、て、だから!犯人はもう捕まってますってば!」

真子が思い出したようにドンドンと跳ねる。

「じゃあさ、犯人はどんな殺され方だったか知ってる?」

そう尋ねると、真子の顔は一気に蒼白に変わっていく。

「そりゃ知ってますよ!あんな非道い殺人事件!」

真子は今度は口を尖らせて怒っている。

「そうだね。首なし遺体バラバラだなんて。」

修一が何気なくつぶやいたのが聞こえたのか、真子の顔はまたみるみる蒼白になっていき、修一はそんな真子の手を引いて歩きはじめた。
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