Hurly-Burly 5 【完】
その途端、扉が開いて誰か入ってきたようで
何か騒がしくなった。
誰か他にも客人でも来たのだろうかと思っていたら、
「・・・・ひよっち」
見知った声を聞いてギョッと顔を向けた。
遊びにおいでと言ったことはあった。
でも、やっぱり不良くんと仲良しこよし
というわけにも行かなくてずっと頷いてた。
無理に誘ってもしょうがないやと思ってはいた。
「クルミ、あんたどうしたの?」
サユの言葉にクルミちゃんが一目散に飛んできた。
「う、うぇ!?」
「うわ~ん、ひよっち・・・・・」
「ど、ど、ど、どうしたらいいんだ!?」
女の子を泣かせるような失態を仕出かした
つもりはないのだが、現に飛びついてきた
クルミちゃんが大泣きで顔が悲惨なことになってる。
つけまつげはあたしの来ていたブレザーに付き、
マスカラは黒くパンダさんのようで慌てて人から
隠してあげなきゃと咄嗟に思ってギュッと抱きしめた。
「日和?」
サユがクルミちゃんを心配そうに見る。
「クルミちゃん、勇気を振り絞ってここに来て
あたしに助けを求めに来てくれたんですね?」
あたしの胸の中で小さくコクリと頷いた。
「いいですよ、あたしが付いてますから
どんと吐き出すが良いのです。」
「ひっ・・あやっちが・・・あやっちもね。」
「日和、あたしは彩乃の方を探してくるわ。」
「お任せしました!」
サユが颯爽と部屋から飛び出したところで、
部屋には沈黙の空気が流れるのだった。
聞こえて来るのはクルミちゃんの嗚咽で、
気をきかせてくれたのか不良メンバーズは
部屋から出てくれたみたいでちぃ君たちも
部屋から出ようとしたらクルミちゃんが
ごめんなさいと謝ってきた。
「ひ゛よ゛っぢ・・・・・・」
「はい、何ですか?」
人に泣かれるのはやはり慣れない。
だけど、ほっとけないのだから落ち着くまで
あたしが傍に居てあげることにします。