Hurly-Burly 5 【完】
激しく車体が揺れたことに動揺して運転席に
衝突しそうになったところをナル君と馨君に引き戻された。
「ぐふっ、な、何事ですか!?」
さっきまで、ガヤガヤ慶詩とユウヤがトークを
繰り広げていたであろう騒がしさが瞬時に沈黙に変わった。
「日和ちゃん、ここら辺ってよく来るの?」
やっちゃんさんが法定速度オーバーの時速を出す。
「えっ!?は、はい。ダディと一緒に買いに来ますよ。」
「そっか、永瀬のオジサンと一緒なら大丈夫だと思うけど、
この区域はなるべく1人で来ない方が懸命だな。」
ターヤンさんが手すりを持って目の前を見つめる。
ナル君と馨君もしっかりと壁やらに手を付いて、
片方の手であたしを押さえてた。
「ヒヨリン、しっかり捕まってろ!」
「どこもぶつけてないよね?」
首を縦に振るとナル君と馨君が安堵の表情を
浮かべるとすぐにパトカーの音が遠くから
聞こえてきてギョッとした。
「ど、どうなってるんですか!?」
「あれは気にしなくていいよ。こっちを追っかけて
るわけじゃねーからな。」
ターヤンさんがサイドミラーを見つめながら、
背後を気にしているとやっちゃんさんが速度を
下げてホッとした。
「ありゃ、北か?」
「どーだろうな、顔はよく見えなかったし
ここらじゃよくあることだろ~」
窓から顔を出す伊織君にハラハラした。
「お、落ちるよ伊織君!?危ないよ、死んじゃうよ!」
「んー、そんな馬鹿じゃねぇ~の」
「そ、そういう問題じゃなかろう!」
やっちゃんさんだってさっきまで安全運転だったじゃない。
「法定速度はきっちり守って頂かないと困ります!」
「そ、そうだよな。」
やっちゃんさんはごめんなーと言いながらも、
パトカーに音が近くなったことによってアクセルを
グーンと蹴った。
「ひっい!」
ま、またですかい!?
そうだなと言ってたじゃないか!
ひ、酷い!酷すぎるわ!
心臓が容量オーバーで弾けそうです。
やっちゃんさんの運転が荒すぎて勘弁して欲しい。
みんなの視線が背後に映ってるのが何となく分かった。