Hurly-Burly 5 【完】
スモークガラスに映ったバイクの集団が
パトカーに追われながらやってくる。
「あ、あれは世に言う危険行為ではないですか!!」
前後の車はバイクの集団を避けていく。
バットのような棒を振り回す人もチラホラ居た。
尋常じゃないスピードを出して走るバイクの爆走
を止めるべくパトカーから停まりなさいと声が訴える。
知らなかった、目の前に映るその光景を見張る
みんなの顔が一段と険しかった。
「こっちには気付いてねぇーよな。」
「にしても、ありゃどこだ?」
みんなの知ってる人なのかしら?
まだ、遠くて顔はよく見えない。
速度を上げていくやっちゃんさんの運転に、
シートにへばりついた。
「北か東かどちらにせよタイミングわりぃーな。」
「ひ、東っ!?」
あたしは1つの疑念を持っている。
北の人がとても悪名高き噂を持っているのは、
散々クルミちゃんに聞かされていた。
「どうした?」
ユウヤが食いついたあたしに視線を向けた。
「い、いや、なんでも・・・東地区の方は
北地区の方とつるんで居るんでしょうか?」
「そんなこと知らなくていいだろ。」
「よ、良くない!あたし、マコ君の文化祭で・・」
もしかしたら、あたしのせいかもしれない。
みんなを陥れたのが東地区の人だった。
誰かが裏で操ってるあの事件は未だ
消化不良でずっと気がかりだった。
「し、知りたいっ!」
この地域のこともまだまだ知らないことが多すぎる。
どうして、行っちゃいけないところばかりなんだ?
「お前は知らなくていい。」
「な、何でだ!!」
ちぃ君が目を開けるとあたしを見つめた。
「お前には関係ないことだ。」
「か、関係あるかもしれないじゃないか!」
「ねぇーよ。」
「け、ケチ!ちょっとぐらいいいじゃないか!」
ちぃ君のケチ!何でそんな頑なに何も教えてくれないのよ。
あたしだって、力になりたいって思ってるのに!
何も知らなきゃ力になれないじゃないか。