Hurly-Burly 5 【完】
緊急速報でも入ってくる予感さえした。
狡い、顔が綺麗だからって誰もがドキッと
すると思ったら大間違いなんだからな。
※必死に言い訳を取り繕ってます。
地震です!ならぬ、心不全ですだ!
「おい?急に止まってどうした?」
「じ、自覚がないって恐ろしいっ!」
「何言ってんだ?」
真っ直ぐそんな綺麗な瞳で見つめられたら、
あんた石になっちまいますよ。
硬直するのは当然のことだと思う。
まさに、石化して化石になれるかもしれない。
博物館に展示してもらえたら歴史に残るやもしれない。
――――――そんなこと言ってる場合じゃない。
「しつこいのは良くなかったよね。す、すまない。
お、怒ってるよね、呆れてるよね。」
急に嫌われたら嫌だなって思い始めてユラユラ
瞳が揺れるのを実感した。
「怒ってるわけでも呆れてるわけでもねぇ。」
思っていた声色と違って優しい声が聞こえて、
ピクリと肩を揺らすと馨君が背中をそっと撫でてくれた。
「お前には余計なこと言ってもしょうがねぇだろ。
言って怖がらせたりもしたくねぇし、危ないって
のを一々言ってもお前はどうせ守らせてくれるわけじゃないだろ。」
「そ、そんなこ、こ、怖くないよ。」
ちぃ君は人一倍敏感なんだと思う。
怖がられることを一番怖いって思ってるみたいな気がする。
「本当にあぶねぇし、家に来ること自体まだ認めてねぇし、
お前が思ってるよりずっとあぶねぇーことばっかだ。
極道も今追っかけられてる奴らもお前が普通に暮らしてりゃ
ぜってーに関わり合いがない。」
「わ、分かってるよ。」
「全然、分かってねぇ。」
ちぃ君が優しいのはよく分かってたつもりだ。
だから、あたしに関わって欲しくないんだろうなって
馬鹿じゃないから分かってるつもりだった。
危ないところに出くわしたりもしたから、
本当はちゃんと分かってるつもりでもいた。
みんなが優しいのと他の人達とでは違うって、
ちゃんと気付いてるんだ。