Hurly-Burly 5 【完】
『・・・・・・千治』
『千治はいいね、みんなが傍に居てくれる。
・・・・・何もないことがどんなに寂しいか知らない
なんてどこまで苦しめる?』
降りしきる雪の中で消えた声はひとしきり
『千治さえ居なければって何度思ったか・・・
いつも思ってるから』
1人取り残された雪の日の記憶だけは残るだけで、
『千治のそういう優しさが凶器になる。
そうやって、この世界生きていけると思ったら大間違い』
風化されることはないのだから―――――
『居なくなろう?』
冷たい言葉を今でも消せない
だから、雪の降る日は嫌いだ