Hurly-Burly 5 【完】
ペチっと鼻を摩ってきたちぃ君にギョッとした。
ぼ、暴力に走るのか!?
神様だからってそんなぼ、暴力は良くないぞ。
「し、七福神に会いたいな!」
「お前、寝ぼけてんのか?」
なっ、いつでも寝ぼけてそうなちぃ君に言われたくない!
「けっ!」
「相当、眠かったんだな?」
も、ももももももももももう!!
今のあたしの感動的な言葉をスルーしちゃう!?
そして、どうしたらそんな勘違い出来るんだ!!
「あ、あたしには理解が出来ない・・・・」
一年の初めから厄介な人のお陰で頭を悩ませる
ことになるとは一生の不覚だわ。
「ちぃー、どうしたの?」
ナルの言葉に下を向く千治。
「ナル、千治は照れてんだよ。日和ちゃんの言葉が
嬉しかったんじゃない?」
馨の言葉にナルがそっかと頷いた。
そんなこととは知らずに日和は悶々と考えるのだった。
「日和ちゃんって本当にたまに予想外な発言するよね。」
「そうですか?」
馨君が微笑むのを見て首を傾げた。
「小悪魔女子になろうとしてんのか~?」
「伊織君小悪魔女子って何だ?」
伊織君の目が点になった。
「よく分からないが、気分を害すようなことを
口走っていたらちゃんと注意してくれると嬉しい。」
人の気持ちの変化は難しくて気づきにくい。
だから、あたしが余計なことを言ってしまったら
申し訳がないのだ。
「んー、ひよこのお嬢ちゃんにしては振り回すよなー。」
「えっ!?」
「大概、俺たちもひよちゃんに振り回されるの好きよ~」
「い、伊織君、あたしがいつ振り回した!?」
ふ、振り回すだと!?
な、7人を平気で振り回せるような強靭な肉体を
持っていないのだが!!
そんなこと可能なのか?
マッチョでもないあたしがメリーゴーランド出来ない!!